2000年のゴールデンウイークに山陰を旅したとき、島根県は仁摩町にある琴が浜(鳴き砂の浜)で車中泊をすることにした。
そこは幹線道路の国道9号線の旧道らしき道路からさらに路地を入った突き当たりにある小さな広場のような空き地で、
目の前には青白い月明かりに照らされた砂浜が広がっていた。しばらく浜辺を歩く・・・月明かりで砂浜に自分の影ができるほど
明るく、海面に月が映って大変きれいだった。しばらくして車に戻り、ナビの画面でプレステをして遊んでいると
海岸沿いを白い車がやってくるのが見えた。「こちらにこなければいいな」などと思っているとその車はどんどんこちらに
近づいてくる。その車は7〜8メートル離れたところに止まると、中から4人の男たちがぞろぞろと降りてきてこちらに
向かってくる。そして窓ガラスをコンコンと叩く。「警察です」と一言。温泉津(ゆのつ)警察署の警察官だという。
車内でプレイステーションが楽しめること、車のラゲッジがそのままベッドになっているのを見て、すごいなー
などと感心しているような感じではあるが、どこに行くのか?何をしているのか?などといったことをあくまでもフレンドリー
にそして抜け目なく聞いてくる。その間にも4人のうち一人は浜辺を懐中電灯で照らしており、もう一人は車についた無線で
何かしゃべっている。おそらく免許証の番号を本署に照会しているのだろう。3分程で免許証の照会が終わったのか
「気を付けてね」という言葉を残し帰っていった。どうやら幹線道路からかなり奥まった所に車を止めていたのが怪しまれて
しまったようである。(実際、他に車は止まってなかった)この出来事で、なんだかすっかり興ざめしてしまい。ゲームも
そこそこにビールを飲んでそそくさと寝てしまった。