那須と甲子高原の旅(後編)

鹿の湯

 鹿の湯に入る。入浴料は400円だった。川を渡る渡り廊下を渡り浴場へと向かう。ひなびた木造の温泉である。

中には湯船が6つある。一つの湯船に4人入るのがやっとの狭い湯船だがそれぞれの湯船が41℃〜48℃に調整されて

いる。41℃はまあまあいい感じだが、43℃は正直結構きつい。一番奥の46℃・48℃の湯船を取り囲むように20人

くらいの男たちがたむろしている。ちょっと異様な光景である。

 
中はこんな感じ

 なんでも、一番奥の湯船はあまりの高温のため出るときも、入るときも4人一緒でないといけないそうだ。

そうしないと湯船に出入りするときに波がたち、その波で湯船に使っている他の人が火傷してしまうそうだ。

硫黄の匂いのする白いお湯にしばらくつかった後、鹿の湯を後にした。

甲子温泉

 鹿の湯を後にして、今度は甲子温泉をも目指す。白河の市街を抜けて、国道289号線を甲子方面に向かう、

道路は甲子温泉に向けて次第に高度を上げていく、そしてキョロロン村という温泉施設を過ぎたあたりから

道は近代的なバイパスになる。山をトンネルで貫き、高い谷を橋で一跨ぎする快適な道だ。しばらく走ると

トンネルの出口が直角カーブになっている。福島県のいわき市から新潟市を結ぶ国道289号線の未開通区間の

一つ甲子峠である。ちなみにもう一箇所、福島-新潟県境の八十里越が未開通となっている。

 

トンネルを抜けると・・・           甲子大橋を工事中(去年よりだいぶ工事も進みました)

 甲子大橋の跨ぐ深-い谷底に甲子温泉がある。甲子温泉の一軒宿。大黒屋の駐車場の脇に古い木造の離れがある。

寛政の改革を行なった。白河藩主:松平定信の宿泊したことがある由緒ある部屋である。以前友人との旅行で

甲子温泉に宿泊したことがり、そのとき泊まったのがこの部屋であった。ちょうど今年、中の改装が終わった

ばかりでずいぶん中が新しくなっていた。ベンチで塞がれた道を谷底まで降りていくと例の看板が姿を現す。

※ここから先、以前の甲子温泉と内容が重なります

 

ベンチで塞がれた国道289号線         松平定信宿泊の間

 

谷底へと下る
                           谷底には阿武隈川が

 


谷底には国道の看板が                          橋を渡ると道は完全な登山道

 
よく見ると木にくくりつけられています。 看板の裏には訪れた人の貼ったステッカーが・・・

 

しばらく行くと登山道の看板が            看板より甲子山方面を見る

        


白水滝に行く道(狭くて崩れやすく、かなり危険です)  白水滝

甲子温泉周辺の登山道(クリックすると拡大します)


 いよいよ入浴
登山道国道を見た後、いよいよ甲子温泉に入浴である。旅館のフロントで入浴料を払い、奥へと進む、

風呂は阿武隈川沿いの谷底にあるので谷底まで延々と降りていくことになる。湯船は結構水深があり、

湯船の縁に腰をかけて入る感じになる。お湯は無色透明、匂いもない。

 

階段を下りて             延々と通路を歩く

   

階段を降りると阿武隈川を渡る     湯船。結構水深があり浴槽の縁に腰掛けて入る

   

湯上りの後は、岩魚焼魚定食1000円を食べる。  那須の森を抜けて自宅へ帰る。

入浴後、旅館の食堂にもどり昼食をとる。今日は岩魚焼魚定食だ。さすが旅館の食事だけあって。

味もしっかりとしていておいしい。しっかりおかわりもして、しばらくゴロゴロ。いい骨休めである。

しばらく休憩後、帰りはバイパスではなく、旧道で帰ろうとしたのだが、なぜか旧道は通行止め

「崖下100m」の有名な看板を撮って帰ろうとしたのだが…

「今度は11月の冬季休業最終日に来よう」そう心に誓って甲子温泉を後にした。(終わり)