甲子温泉

冬季休業前日の甲子温泉
(2001年11月)

 

まえおき

 11月17日。いつもと変わらぬ土曜日。ふと、どこか温泉に行こうと思った。

結構疲れていたので、いつも行く?!福島県の桧枝岐温泉ではなく、行き帰り

が楽な高速道路から近い温泉でのんびりしようということにした。

その時、以前友達と泊まりに行ったことがある。福島県の甲子温泉が頭の

中に浮かんだのだった。

 

出発

  午前中に自分の車(プレサージュ)のオイル交換を済ませ、今度は家の

車(セフィーロワゴン)にせっせと荷物を積み込む。そう、今回の旅は

久しぶりにセフィーロワゴンで行くことにしたのだ。天気予報を見ると

天気は弱い冬型で東北地方はいたるところで雨が降っているらしかった。

以前10月の終わりに甲子温泉に行った時、雪が降っていた。(現在までの

初雪最速記録)を思い出し、今夜は雪見酒かな??などと早速期待してし

まうのであった。

 

(国道294号線を北へ向かう)       (国道294号線の夕日)

 

北への道

  14時頃、自宅を出発。いつも愛用している国道294号線を北に向かう。

茨城県の取手市からまっすぐに栃木県の国道4号線方面に抜けれる便利な道だ。

上の写真のように。ほとんどの区間が田んぼの中のバイパスになっている。

やがて栃木県に入り、5時頃に矢板市にある城の湯という日帰り温泉施設に

到着する。ここでちょっと休憩する。(入浴400円)

 

甲子峠の夜

  入浴後、城の湯を出発。東北道の那須塩原インターを目指す。このころから

風が強くなり木の葉がハラハラと舞い散るようになる。そして東北道の白河インター

を降りたのは19時半くらいだった。国道4号線沿いはかなり店が多い。給油、食事には

苦労しなそうだ。しかし、甲子温泉に向かう国道289号に入るとすぐに寂しい田舎道

となる。ポツポツと雨も降ってきた。コンビニでお酒をたっぷりと買い込んで、

しばらく車を走らせる。インターから30キロも走ることなく甲子温泉付近に到着する。

外はやはり雪が舞っていた。今夜は国道289号線のトンネルとトンネルの間の路側帯の

ような空地で寝ることにする。この先には温泉旅館が一件あるだけなので車もほとんど

通ることがない。ぐっすり寝れそうだ。


(セフィーロのラゲッジ。おやすみなさい・・・)

 

甲子温泉

  朝、おきると既に10時を過ぎていた。ワゴンのラゲッジに布団を敷いて寝ているので

夏の日差しが強い時期以外は結構、朝寝坊である。昨夜から明け方にかけてものすごい

突風が吹いてかなり車が揺れたが今はもう風もやんでいる。天気は晴れ、山の上以外

積雪は無い。トンネルを抜けると下郷町に抜ける甲子大橋の工事をやっていた。

 

(最後のトンネルを抜けると・・・)    (下郷町に抜けるべく国道工事が進む)


(山の上には初雪が・・・)

看板を見ると「甲子大橋上部工事、平成14年9月30日まで」となっていた。しかし、

向こう岸でトンネルを掘っている気配はなく、開通は遠い先の話になりそうである。

トンネルを出て谷へと下っていくと目指す甲子温泉がある。フロントで

入浴料(630円だったと思う)を払うとなんと今日が今年の最終営業日だと

いう。広間での休憩が無料だそうである。早速お風呂に急ぐ。

ここのお風呂は宿泊棟から谷へ下っていき川幅5mほどの阿武隈川を

渡ったところにある。お風呂は小さな女湯と混浴の大浴場があるが

少なくとも大浴場の方には水道が無い。彼女と行ったりするときは

注意が必要である。ここの浴槽は深く、浴槽の縁の少し浅くなった部分に

腰かけて入浴する感じになる。ふと外を見ると川沿いの登山道のような

道に国道の標識が見える。後で行ってみることにしよう。

(旅館 大黒屋の風呂)

 

甲子温泉 大黒屋にて

入浴後、広間にて休憩する。バスで団体が乗りつけたがすぐに立ち去り、

のんびりした雰囲気でくつろげた。ここで岩魚の塩焼定食を食べる。

さすがに旅館だけあっておいしい。ビールを飲み、もう一回温泉に温泉に

入った後、さっきの国道看板を見に行くことにした。

 

林の中で

 さっきの国道看板を確かめるべく旅館の駐車場の先の道を谷へと降りる。

かなり荒れた砂利道である。するとすぐに先ほどの看板が現れる。

そして、橋を渡り甲子峠に向かう急な登山道を30mほど歩くと第二の看板が現れる

なんと第二の看板は木にくくりつけられている。

 

(第一の看板)                     (左の写真の橋の上より) 

  

(登山道の第二の看板、木にくくりつけられている)              (第二の看板の先。もう完全に登山道)

さらに進むと登山道風の看板が現れる。あまり奥に行ってもしょうがないので

ここで引き返すことにした。旅館に戻るとマイクロバスに布団を積み込んでいた。

聞けば来年の4月中旬まで冬季休業になるという。もう冬はすぐそこまで来ているようだ。

またいつか来ようと思いつつ、甲子温泉を後にした。

(終わり)

(光線の状態が悪く写真写りが悪くなってしまいました。お詫びいたします。)